
相続した家を空き家のまま持つと、毎年の税金や将来の売却時の税金など、いろいろ気になりますよね。日本全体での一般的な仕組みを、できるだけシンプルに整理します。
相続した瞬間に関係する税金
相続税がかかるかどうか
相続全体の財産額が一定額を超えると相続税の対象になります
基本的な「非課税枠」は、3,000万円プラス600万円×法定相続人の数で計算されます
家や土地は「相続税評価額」で評価され、現金より低めに評価されることが多いです
相続税がかかるかどうかは、空き家だけでなく預貯金なども含めた総額で判断されるため、全体を税理士などに確認するのが安全です。
毎年かかる固定資産税・都市計画税
誰が支払うか
毎年1月1日時点での登記上の所有者に、固定資産税や都市計画税が課税されます
相続後に名義変更をしていなくても、実質的な相続人に納税通知書が届くようになるケースが多いです
空き家でも税金はかかる
住んでいなくても、家と土地の両方に固定資産税などがかかります
住宅が建っている土地には「住宅用地の特例」があり、本来よりも課税が軽くなっています
200平方メートルまでの部分は課税標準が6分の1に軽減
超えた部分は3分の1に軽減
放置すると税金が高くなる可能性
管理が不十分で危険・衛生面の問題があると「特定空家等」に指定されることがあります
特定空家等に指定され、さらに行政からの指導などに従わないと、住宅用地の特例が外れ、土地の固定資産税が最大で約6倍になるおそれがあります
大きなポイントは「最低限の管理をして特定空家にされないこと」です。
売らずに持ち続ける場合の税負担イメージ
空き家をそのまま持ち続けると、次のような負担が続きます。
項目 内容
固定資産税 毎年必ず発生
都市計画税 市街化区域内なら上乗せ
修繕・管理費 雨漏り・倒壊防止など
草木の手入れ 近隣トラブル防止のため
特に、築年数が古い家だと、修繕費もかかりやすく、税金だけ払い続ける「負動産」になりがちだと指摘されています
売却するときの税金と「空き家特例」
譲渡所得税と住民税
相続した空き家を売ると、利益部分に「譲渡所得税」と「住民税」がかかる可能性があります。
譲渡所得は、売却価格から取得費や売却費用などを差し引いて計算されます。
「相続空き家の3,000万円特別控除」
要件を満たすと、譲渡所得から最大3,000万円を差し引ける特例があります。
正式名称は「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除」で、令和9年12月31日までの売却が対象です
代表的な要件のイメージは次の通りです。
亡くなった方が一人で住んでいた自宅であること
昭和56年5月31日以前に建てられた家であることなど
相続後、誰も住まずに空き家か、取り壊して土地として売ること
売却金額が1億円以下であること
条件が細かいので、実際に売却を検討するときは、税務署や税理士に事前相談するのが安心です
まとめると
相続した段階では、全体の財産額によって相続税が発生するかが決まる
相続後は、空き家でも毎年固定資産税などがかかる
管理を怠り「特定空家」にされると、土地の固定資産税が大きく増えるおそれがある
売却する場合は、条件を満たせば「3,000万円特別控除」で譲渡所得税を大きく減らせる可能性がある
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